ソフトバンク、災害対応のため有線給電ドローン無線中継システムの運用を開始。石川県輪島市において

本システムの概要

本システムは、双葉電子のドローンをベースに、ソフトバンク、東京工業大学および双葉電子が共同で有線給電対応に改造し、ソフトバンクと東京工業大学が共同開発した無線中継装置と有線給電システムを搭載。

地上に設置した無線中継装置(親機)と、ドローンに搭載した無線中継装置(子機)で構成されており、親機と子機間の通信はRoF(Radio on Fiber)技術を用いた光ファイバーで行う。親機に接続した基地局無線装置とモバイルネットワークの接続は基本的に衛星通信経由で行うため、基地局などの地上設備の被災の影響を受けずに、迅速に臨時のサービスエリアを構築できるという。

また、本システムの装置は小型化・軽量化されており、本システムに必要な装置一式を1台のワンボックスカーで運搬できる他、設置準備が容易なため、現地到着後30分以内に利用を開始し、ユーザーが通信できる。なお、ドローンと無線中継装置(子機)に必要な電力を地上から有線給電するため、連続100時間(4日間)以上の利用が可能だ。

本システムは、ドローンを地上100mに停留飛行させることで、郊外では半径3km以上、見通しの良いエリアでは半径5km以上のサービスエリアを確保できる。通信方式は3GおよびLTE(2.1GHz帯)に対応しており、通信速度は下り最大150Mbpsという。

無線中継装置(子機)を搭載したドローンは、自律飛行を基本としているが、急な天候の変化などに柔軟に対応するため、ソフトバンクと東京工業大学が共同開発した、遠隔地からの目視外での手動操縦を可能にする「ケータイドローン飛行制御システム」を利用できる。また、無線中継装置の運用・監視やシステムの制御も、携帯端末を介して遠隔で行うことが可能だ。

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