地震に乗じた犯罪警戒 富山県警、全署に巡回強化指示

住民に注意を呼びかける警察官(左)=6日午前11時ごろ、高岡市伏木中央町

 能登半島地震に乗じた犯罪を防ぐため、富山県警は全署に対し、管内のパトロールを強化するよう通達を出した。被災者の多い県西部では6日、多くの警察官が地域を巡回し、不審な人や車に目を光らせた。

 通達は5日付で、治安に関する住民の不安の解消を目指す。当面は県西部だけでなく県内全域で警戒を強める。

 6日は高岡市伏木地区に多数の警察官の姿があった。2人1組で地区内を歩いて巡回。住民にチラシを配って詐欺や窃盗などの犯罪や悪質商法に気を付けるよう促した。県警の防犯メール「安全情報ネット」への登録も呼びかけた。

 氷見署は人の多い避難所に移動交番を配置し、住民の相談を受け付けている。窃盗被害を防ぐため、住民が避難して不在となった住宅を重点的に警戒。陥没や隆起といった道路の損傷の確認も進めている。

 県警によると、地震発生以降、県内で瓦の修理やブルーシートの購入について話を持ちかけられたとの相談が複数寄せられている。生活安全企画課は、信頼できる業者を頼るよう注意を呼びかけている。

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