有力選手の移籍が相次ぐなか、前年2位のグリーンスミスはシュコダに残留「目標はWRC2チャンピオン」

 イギリス人ラリードライバーのガス・グリーンスミスは1月5日、来季2024年もシュコダ・モータースポーツへのコミットメントを継続することを明らかにした。

 27歳のグリーンスミスは昨シーズン、コドライバーのヨナス・アンダーソンとともにWRC世界ラリー選手権のサポートカテゴリーであるWRC2のタイトル争いにその身を置き、ライバルでありチームメイトでもあったアンドレアス・ミケルセン(トクスポーツWRT/シュコダ)とシーズン終盤までチャンピオンを懸けて戦った。

 この年にデビューした『シュコダ・ファビアRSラリー2』で2023年シーズンを駆け抜け、2勝を挙げるも最終的にランキング2位に終わったグリーンスミス/アンダーソン組。彼らはこの結果を上回るリザルトを残す、つまりチャンピオンシップに勝利するために、ふたたびWRC2クラスに復帰することを計画している。

 予定されるキャンペーンは2023年と同様に、ドイツのトクスポーツWRTが運営するファビアRSラリー2をWRC2でドライブするというものだ。

「僕たちは2023年にともに大きな成功を収め、世界ラリー選手権で競い合うという野心を共有している」と語ったグリーンスミス。

「2024年にシュコダと一緒にいることは素晴らしいことだ」

「しかし(来年は、年間)2位でフィニッシュするのではなく、もうひとつ上の順位で『チャンピオンになること』が目標だ。それは明らかなターゲットであり、オペレーションはトクスポーツが担当してくれるので、シュコダ・モータースポーツでの仕事を続けることを非常に楽しみにしている」

 グリーンスミスが、チームメイトのオリバー・ソルベルグと同様にシュコダに残った一方、このオフはチェコのブランドから他メーカーに移籍したり、マシンをスイッチする選手が相次いでいる。ニコライ・グリアジンはそのひとり。彼は2024年はシトロエン陣営からWRC2に参戦ことが決定済みだ。また、元WRC“9冠コドライバー”ダニエル・エレナのサポートを受けるマルコ・ブラシアも、シュコダ・ファビアからシトロエンC3に乗り換えることが明らかになっている。

 WRC2で自身2度めのチャンピオンに輝いたミケルセンは既報のとおり、来季はヒョンデ・モータースポーツに復帰しパートタイムでラリー1カーをドライブする予定だ。さらに、元ジュニアWRCチャンピオンのサミ・パヤリがトクスポーツを離れ、フィンランドのプリントスポーツ・レーシングが運営するトヨタGRヤリス・ラリー2をドライブすることが最近発表された。

ガス・グリーンスミス/ヨナス・アンダーソン組のシュコダ・ファビアRSラリー2(トクスポーツWRT)

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