【ベトナム】電力値上げは今年も必要、スーパー委員会[公益]

ベトナム国家資本管理委員会(CMSC、通称スーパー委員会)のグエン・ホアン・アイン委員長は、同委員会が管轄する国営ベトナム電力グループ(EVN)について赤字体質の解消には電力価格の一段の引き上げが必要と主張した。タインニエン電子版が6日付報じた。

EVNは2023年に電気料金の小売価格を2回にわたり引き上げたが、同年末時点での累積赤字は最大17兆ドン(約6億9,700万米ドル、1,009億円)に達しているという。

電気料金の引き上げ幅は同年5月が3%、11月が4.5%で、現在は1キロワット時当たり約2,006.79ドン(付加価値税除く)になっている。ただ、同社幹部によれば、1キロワット時当たりのコストは2,092.78ドンと逆ざやが続いている。燃料価格は前年からは下がったが依然として高止まりしていることが主たる要因だ。

EVNは収支均衡を図るために24年も電力料金の引き上げを続けることを提案しているが、値上げは国民生活への影響が大きく実現は容易でない。同社としては値上げに理解を得るために節約に努めるとともに、電源開発や送電網整備に必要な行政手続きを簡略化することを政府に求めている。

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