神戸の子どもたちが平和考える 「夢・未来号」の一行、糸満市摩文仁などを訪問【動画あり】

 神戸市内の児童養護施設の子どもたちが沖縄の自然や文化を体験する「笑顔と感動 KOBE夢・未来号・沖縄」の一行82人は最終日の7日、糸満市摩文仁の県平和祈念公園を訪れた。神戸出身で沖縄戦当時の県知事・故島田叡(あきら)氏らをまつる「島守の塔」や兵庫県出身者をまつる「のじぎくの塔」、平和の礎を巡って花を手向けた。

 島守の塔では神戸から持ってきた水で慰霊碑を清め、平和への願いを込めてオオゴマダラ107匹を空に放った。

 寺光珠恋(てらみつじゅえる)さん(12)は「実際の場所に来てみて20万人が亡くなったと考えると、思っていた以上に恐ろしい」と語った。

 國分(こくぶん)優奈さん(12)は「戦争では簡単に人が死ぬんだなと、つらい気持ちになった」と話した。

 同事業はKOBE三宮・ひと街創り協議会とザ・ファーストが主催で、12施設から30人の子どもたちが参加。ジョン万次郎が上陸した糸満市の大度浜海岸や豊見城市の沖縄空手会館、首里城なども訪れた。那覇空港ではバスガイドでつくる三線グループ「うたばす」がコンサートを開き、再会を呼びかけた。

(社会部・吉田伸)

ガイド(前列左端)から「平和の火」について説明を受ける子どもたち=7日、糸満市摩文仁の平和祈念公園(竹尾智勇撮影)
平和への願いを込め、オオゴマダラを放つ子どもたち=7日、糸満市摩文仁・島守の塔(竹尾智勇撮影)
島守の塔の碑を神戸の水で清める子どもたち=7日、糸満市摩文仁(竹尾智勇撮影)
バスガイドでつくる三線グループ「うたばす」がコンサートを開いて、子どもたちを見送った=7日、那覇空港
沖縄での旅を終え、記念撮影する子どもたち
沖縄での旅を終え、記念撮影する子どもたち

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