今年の「辰(たつ)」をはじめ干支(えと)をちりめん細工で表した人形の作品展が6日、京都府向日市鶏冠井町の長岡宮内裏跡にある旧上田家住宅で始まった。優しい表情を浮かべ、平穏無事な世の中への願いが込められた作品が並んでいる。
作者は同市寺戸町の河村和恵さん(72)。約30年前から古い着物の端切れなどを使い、年に合わせ干支の人形を作るようになった。過去に制作したり今回新作したりした計約60体を展示した。
ひな人形のお内裏さまとおひなさまに見立てた一対の辰(たつ)や、「逆鱗(げきりん)」を持つ竜が怒らないよう男の子がまたがっている作品がある。月を持った去年の干支「卯(う)」、海外の一部の国では十二支に含まれる猫の人形も並ぶ。
河村さんは「ご自分の干支を見つけて楽しんでもらえれば」と話している。14日まで。9日休館。無料。