商売繁盛を願う「十日えびす」(9~11日)を前に、えべっさんの総本社・西宮神社(兵庫県西宮市社家町)で8日、「招福大まぐろ奉納式」があった。新型コロナウイルス対策のアクリル板の設置が4年ぶりになくなり、参拝者はさい銭を直接マグロに張り付けた。
神戸市東部水産物卸売協同組合などが大漁を願い、1970年からマグロなどを毎年奉納。さい銭が張り付く様子から「お金が身に付く」とされる。今年は全長約2.3メートル、重さ約230キロの鹿児島県産クロマグロが供えられた。
この日朝、組合員ら約10人が拝殿の台にマグロを担ぎ上げ、神事の後、参拝者は次々と5円玉などを張り付けて手を合わせた。
同組合の村上義国理事長(90)=神戸市=は「新年早々、地震や事故が相次いでいるので、ええ年になってくれるように願った」と話した。マグロは11日まで飾られる。(池田大介)