球団幹部に新人王予想のアンケート 山本由伸が圧倒的支持集める

プロスペクト(若手有望株)の情報を専門的に扱う「MLBパイプライン」では昨年、球団幹部を対象に新人王予想のアンケートを実施。ア・リーグはガナー・ヘンダーソン(オリオールズ)、ナ・リーグはコービン・キャロル(ダイヤモンドバックス)が一番人気だったが、その予想通りにこの2選手が満票で新人王を受賞した。では、今季の新人王予想はどうなったのか。ア・リーグは僅差でエバン・カーター(レンジャーズ)がトップとなり、ナ・リーグは山本由伸(ドジャース)が圧倒的な支持を集めた。

「MLBパイプライン」では全30チームを対象に、ゼネラルマネージャー(GM)やスカウト、選手育成部門のスタッフ、分析部門のスタッフなどにアンケートの回答を依頼。具体的な人数などは明かされていないが、全チームから回答を得たという。

ア・リーグはレンジャーズのカーターが36%の支持を得てトップに。ジャクソン・ホリデイ(オリオールズ)が30%で2位となり、15%のジュニア・カミネロ(レイズ)、11%のワイアット・ラングフォード(レンジャーズ)がそれに続いた。

現在21歳のカーターは昨年9月にメジャーデビューし、23試合に出場して打率.306、5本塁打、12打点、3盗塁、OPS1.058の好成績をマーク。ポストシーズンでも17試合で打率.300を記録してワールドシリーズ制覇に貢献し、今季は開幕からレギュラーとして起用される見込みである。

現在20歳のホリデイは2022年ドラフト全体1位指名でプロ入りした超有望株。昨季はマイナーA級からスタートしてA+級、AA級を経てAAA級に到達し、4階級合計で打率.323、12本塁打、75打点、24盗塁、101四球、出塁率.442、OPS.941をマークした。今季は開幕から正遊撃手に抜擢される可能性もある。

カーター、ホリデイ、カミネロ、ラングフォード以外には、ヘストン・カースタッド(オリオールズ)、ブルックス・リー(ツインズ)、カーティス・ミード(レイズ)、オースティン・ウェルズ(ヤンキース)にも票が入った。

一方のナ・リーグはドジャースの山本が51%という圧倒的な支持を得た。2位のジャクソン・チョーリオ(ブリュワーズ)は17%であり、山本の得票率が突出している。ピート・クロウ=アームストロング(カブス)が6%で3位となり、4%のジョーダン・ローラー(ダイヤモンドバックス)とポール・スキーンズ(パイレーツ)がそれに続いた。

「MLBパイプライン」によると、アンケートは山本がドジャースと契約する前に行われたため、山本のドジャース入団が決まる前に提出した人には回答内容を変更する機会を与えたという。チョーリオに投票していた人の多くが投票先を山本に変更し、1位と2位で大差がつく結果となった。球界トップクラスの強豪チームで先発の一角を担うことを考えると、新人王受賞の可能性はかなり高いと言えるだろう。

現在19歳のチョーリオはメジャーデビュー前のマイナーリーガーとしては歴代最高額となる8年8200万ドルの契約を結んだことで大きな話題となった選手。昨季はマイナーAA級とAAA級で打率.282、22本塁打、91打点、44盗塁、OPS.805を記録した。オープン戦の出来次第では、開幕からレギュラーに抜擢されるかもしれない。

山本、チョーリオ、クロウ=アームストロング、ローラー、スキーンズの5人以外には、マイケル・ブッシュ(ドジャース)、カイル・ハリソン(ジャイアンツ)、ジェイコブ・ハートゥバイス(レッズ)、ジェームス・ウッド(ナショナルズ)にも票が入った。

球団幹部たちの予想は、ア・リーグがカーターとホリデイの争い、ナ・リーグは山本が大本命というもの。今季も予想通りの結果となるのか、それとも意外な選手が新人王レースをかき回すのか。シーズン開幕が待ち遠しい。

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