【中国】23年の新車投入、EVとPHVが7割[車両]

中国自動車産業の業界団体、全国乗用車市場信息聯席会(CPCA)の崔東樹秘書長が7日発表したリポートによると、2023年に中国市場で発売された新車は前年比11.4%減の148モデルだった。ガソリン車が前年から5割以上減り、プラグインハイブリッド車(PHV)が大幅に増えた。PHVと電気自動車(EV)は合わせて100モデルを超え、全体の7割を占めた。

23年に投入された新車を種類別に見ると、EVは3モデル減の61モデル、PHVは16モデル増の43モデル、ハイブリッド車(HV)は1モデル減の17モデル、ガソリン車は29モデル減の27モデル。ガソリン車は20~22年に毎年60モデル弱発売されていたが、23年に急減した。

23年の中国ブランドの新車は117モデル。大半が「新エネルギー車(NEV)」(EV、PHVなどを指す)で、内訳はEVが53モデル、PHVが31モデルなどとなった。

一方、合弁ブランドは26モデルで、EVは8モデル、PHVは2モデルにとどまった。崔氏は「合弁の自動車市場への影響力は大幅に弱まっている」と指摘した。

■728万台がリコール

崔氏によると、中国で23年に実施された自動車のリコール(回収・無償修理)台数は前年比2.4倍の728万台だった。NEVのリコールが大幅に増加した。

ブランド別で見たリコール台数は、米自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)系が約210万台と最多。日産自動車系は約127万台、トヨタ自動車系は約113万台、米EV大手テスラは約111万台だった。ホンダ系は約27万台。

欠陥部分はエンジンが421万台と最多で、ソフトウエア(184万台)が次いで多かった。崔氏は「23年のNEVのリコールは多くがソフトウエアの欠陥に関するもので、ソフトウエアの更新によって解決できる小さな問題が大多数を占めており、リスクは大きくない」と分析した。

23年のリコール件数は5.8%増の181件。このうち乗用車のリコール件数は162件だった。

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