少女時代スヨンを観客が盗撮!!初舞台の着替えシーンでスタッフ対応せず、批判受け制作会社が対応強化を約束

少女時代のスヨンが出演中の舞台「ワイフ」を観劇したという人物が5日、オンラインコミュニティーに「盗撮していた観客をスタッフが制止しなかった」と暴露し、物議を醸した。

スヨンはデビュー以降、「ワイフ」が初舞台であり、韓国ソウルにあるLGアートセンターソウルで2月28日まで上演される予定だ。

投稿者によるとこの日、一人の男性が公演途中に遅れて入場して来たにもかかわらず、舞台に集中せず頻繁に携帯電話を取り出すなど、迷惑行為を繰り返し落ち着かない様子を見せていたという。するとおもむろに超望遠カメラ(K-POPアイドルファンの間では、その形容から〝バズーカ〟と呼ばれている)を取り出し、撮影を始めたそうだ。

また男性が連写モードで〝あり得ないほど〟撮影していたのは、スヨン演じるデイジーがステージ上手(右側)で着替えるシーンだったと説明。そしてこの男性の撮影行為をきっかけに、周囲の観客たちまでが携帯で舞台を撮り始めたが「劇場スタッフが制止することはなかった」と伝えた。公演終了後、投稿者はスタッフにこの出来事を訴えたものの「該当人物がすでに劇場を出てしまっているので、できることはない」と返されたと憤った。

「ワイフ」予約サイトの観覧レビューでも「公演中、写真を撮り続けていた人のシャッター音で舞台に集中できなかった」「写真を300枚以上撮っている人がいた」「誰一人注意する人がいなくて、抗議しても黙殺される」「こんな公演管理はおかしい」など、同様のクレームが寄せられた。

この事態を受け、制作サイドは7日「最近、公演中に不法撮影をしている人がおり、著作権の侵害、演技妨害、他の観客への観覧妨害が発生している」「今後は注意喚起を徹底し、同様の事態が発生しないよう場内スタッフの増員・配置、モニタリング位置の変更、外国語案内を作成するなどの対応を強化し、これを違反したものには法的対応を検討する」と発表した。

韓国では、有名人が出演するイベントやコンサートなどの撮影は〝基本的〟には禁止とアテンドしているところでも黙認されている傾向にあり、ネット上には該当映像があふれている。一方韓国でも、舞台やミュージカルなどは比較的撮影行為の禁止が厳守されており、主催者側が「撮影OK日」を設ける傾向にある。

今回の盗撮については、著作権侵害行為となり、刑事処罰の対象だ。5年以下の懲役または5000万ウォン(約540万円)以下の罰金に処せられる。

コロナ禍以降、日本で韓国アーティストや俳優が各地でイベントを行う中、撮影禁止と案内があっても必ず不法に撮影したものがオンライン上に投稿され、近年それが顕著だ。日本はまだ撮影を許可する公演は少なく、不法撮影(動画含む)をSNSにあげた場合、公衆送信権をはじめとする複数の違反行為に抵触するおそれがある。

商売しようとする行為はもっての外だが、手元に残しておきたい、来られなかった人に見せてあげたいなどさまざまな言い分はあれど、何より楽しんでいる周囲の人たちの気分を害する行為は、推して知るべしだ。

(よろず~ニュース・椎 美雪)

© 株式会社神戸新聞社