FIA F2参戦のロダン・カーリンがチーム名称変更。2024年より『ロダン・モータースポーツ』に

 2023年はロダン・カーリンとしてFIA F2、FIA F3をはじめとするさまざまなレースカテゴリーに参戦したカーリンは1月9日、2024年シーズンよりチーム名称を『ロダン・モータースポーツ』へと変更すると明らかにした。

 レーシングカーコンストラクターのボウマンや、ウェスト・サリー・レーシングでチームマネージャーを務めたトレバー・カーリンがイギリスで立ち上げた同チームは、1997年にイギリスF3へと参戦すると以降、FIA F2、FIA F3、FIA-F4、インディカー、インディ・ライツ、そしてスポーツカーレースに参戦。通算勝利数は500回近くに及び、30回以上の選手権タイトルの獲得、そして30名を超えるドライバーのF1昇格に貢献してきた。

 また、佐藤琢磨をはじめ、星野一樹、細川慎弥、井原慶子、松下信治、名取鉄平、そして角田裕毅らがカーリンから各種カテゴリーに参戦したほか、2024年は宮田莉朋が同チームよりFIA F2に参戦するなど、日本とも縁が深いチームでもある。

 そんなカーリンは、2023年1月にニュージーランドに拠点を置くハイパフォーマンス自動車メーカー『ロダン・カーズ』の創業者デビッド・ディッカーが新たな大株主に就任すると、2023年はチーム名称をロダン・カーリンに変更。チームのイメージカラーもブルーからブラックへと変更されていた。

 2024年シーズンへ向けてロダン・カーズはモータースポーツへの関与を継続、さらにかつてはカーリンとして親しまれてきたチーム名称をロダン・モータースポーツへと変更すると発表した。なお、『ロダン・カーズ』の社名の『ロダン』はフランスの歴史的彫刻家オーギュスト・ロダンの作品『考える人』から着想を得たものだ。

『ロダン・カーズ』の創業者デビッド・ディッカー

 ロダン・カーズの創業者であり、ロダン・モータースポーツの“ディレクター”を務めるディッカーは「ロダン・モータースポーツの新たな時代をリードできることをうれしく思う。チームには素晴らしいレースの血統があり、それを基にこれからも前進を続けていく。2024年シーズンは、ロダン・モータースポーツにとって再びエキサイティングな年になるだろう」とコメント。

「我々のコアバリューは変わらず、ジュニアモータースポーツのトップチームとなるべく努力を続けることだ。ドライバー、チャンピオンシップ、そしてチームスタッフに対する我々のコミットメントは揺るぎないものだ。我々はここでレースをし、ドライバーを育成し、勝ち続けるために存在しているのだ」

 なお、これまでチーム代表を務めたトレバー・カーリンの去就に関して、現時点でチームからの正式なアナウンスはない。ただ、1月に同チームを離れた元チーム副代表であり、トレバーの妻であるステファニー・カーリン同様、長きにわたりカーリンとして知られたチームの経営からは離れているようだ。

カーリンの創業者トレバー・カーリン
ロダン・カーリンのチーム副代表を務めたステファニー・カーリン
ロダン・カーズ

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