2024正月アンケート 抱負と願い 絵馬に 三が日 どう過ごした?

 2024年をどんな1年にしたいですか―。長崎新聞社が1~3日、双方向報道窓口「ナガサキポスト」のLINE(ライン)登録者に尋ねたところ、136人から「願い」や「抱負」が寄せられた。家族の健康や世界の平穏への願い、仕事や趣味の目標設定など、さまざまな声の一部を“絵馬”風に紹介する。

 新型コロナウイルスの影響による行動制限がない中で迎えた初めてのお正月。アンケートでは併せて、三が日の過ごし方も調べた。141人の回答を見てみると、正月定番とされる伝統行事や風物詩の中で、令和の時代も多くの人が続けているものと、そうでないものの“濃淡”が浮かび上がった。「将来に残したい行事・風物詩」や「わが家のお正月」に関する意見、投稿写真なども紹介する。

 「正月三が日の過ごし方」について、伝統行事や風物詩ごとに「した」「していない」の選択式で回答を求めた。県内外の20~80代計141人が答えた。

■定番行事
 「した」が多数派となった正月行事を見てみると、「お雑煮」や「おせち」を食べる人はそれぞれ8割近くに上った。他に▽お年玉▽年賀状▽鏡餅▽初詣-の各行事も、回答者の半数以上が続けているようだ。その理由として「習慣だから」「毎年しているから」と記す人が目立ち、各家庭や個人の間で一定定着していることがうかがえた。
 ただ、そうした定番行事をしなかった人も。「妻と中学生の次女がコロナに罹患(りかん)したため」(長崎市、50代男性)、「おばあちゃんが亡くなってから、おせちなどはやらなくなった」(諫早市、60代女性)など、コロナ禍や家族との別れを境に省略する事情があるようだ。長崎市の50代女性は「“お一人さま”なので、しなくていいことがたくさんある。親戚回りもしないのでお年玉やらなくていいのは楽」と回答した。
 一方、「していない」派が大半を占めたのは「こま回し」「羽子板」などの伝統の遊び。子どもの頃はしていたという回答や、そもそも「羽子板を(売っている店を)見ない」という声もあった。「おとそ」や「しめ縄飾り」は、「した」「していない」の回答が拮抗(きっこう)した。

■ぬくもり
 「これだけは将来に残したい正月行事」についても尋ねた。1位となったのは「お雑煮」(31人)で、雲仙市の40代男性は「各家庭それぞれの味があると思うので、その味を守っていきたい」。おせちと悩んだという長崎市の60代女性は「地域や家庭によっても違う。おせちは買う人もいるが、お雑煮を買うことはないかも」と記した。
 年賀状の文化を残したい人もまだまだいる(4位、20人)。長崎市の50代主婦は「たとえ短いメッセージでも直筆で書いてあるとぬくもりや懐かしさを感じるのが良い」。今秋にもはがきは63円から85円となる。ショックを受ける声もあったが、「もらうとうれしい」という意見が根強い。

■家族時間
 こだわりの正月を過ごす人もいる。元日から「今年の目標をそれぞれ発表する」(長崎市、50代女性)。佐世保市の50代公務員女性は「お店を貸し切りにして、おせち料理とカラオケを楽しんでいる」という。
 農業を営む大村市の70代女性は毎年、2日朝から家族でトウモロコシの種まきをするのが恒例。昼からは新年会を開き、景品付きのゲームまであるそうだ。佐世保市の60代男性は「元日にお金を使うと一年中お金が出ていくことになる」という母の教えを守り、初詣以外はほとんど外出せず、家で家族と過ごすという。
 ただ、正月三が日は「箱根駅伝を見る」「家族写真を撮る」など家族・親族とゆっくり過ごす人がやはり多い。新上五島町の30代女性は「お正月は日頃会えない家族とも会える時間なので、ゆっくり家族時間を楽しみたい」と、3世代で楽しめるカルタやトランプ、バドミントンなどをして過ごした。(吉福秀斗、三代直矢)

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