燃え盛る炎高く「とんど焼き」 正月飾り、書き初め投げ入れ願う平安 京都・南丹市

正月飾りや書き初めを燃やす地域住民(南丹市園部町船岡・旧川辺小学校)

 京都府南丹市園部町船岡の旧川辺小学校のグラウンドで1月8日、「とんど焼祭」があった。集まった地域住民は燃えさかる炎を見守り、家内安全や無病息災を願った。

 住民団体「川辺振興会」による恒例行事で、約50人が参加した。

 雪が舞い降る中、付近の月読神社で宮司を務める内藤彰さん(72)が神事を執り行い、祭壇にともされた火が高さ7メートルほどのやぐらに移された。正月飾りや書き初めが投げ入れられると、火と煙は勢いを増し、時折「パンッ」とはぜる音が周囲に響き渡った。お神酒やコーヒー、菓子の振る舞いもあり、参加者はとんど焼きを眺めながら会話に花を咲かせていた。

 振興会の竹井明会長(71)は、元日から2日にかけて発生した能登半島地震や羽田空港の航空機衝突事故の犠牲者を悼んだ上で「川辺地区の住民の健康と、地域の安寧を願っている」と話した。

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