「史上初の女性監督」がマーリンズの選手育成部長に就任 米報道

MLB公式サイトが得た情報によると、昨季まで2年間ヤンキースのマイナー球団で監督を務めていたレイチェル・バルコベックはマーリンズの選手育成部長に就任することに合意したようだ。バルコベックはMLB傘下のマイナー球団で女性として初めて監督を務めた人物であり、球界で女性が活躍する場を広げた「先駆者」の1人として知られている。大学時代に運動科学を専攻していたため、最先端のアナリティクスにも精通しており、今度はフロントオフィスの一員としてその手腕を発揮することになりそうだ。

現在36歳のバルコベックはクレイトン大学とニューメキシコ大学でソフトボール部の捕手として活躍し、2012年にカージナルス傘下のルーキーリーグのチームで臨時のストレングス&コンディショニングコーチとしてキャリアをスタート。2014年にはフルタイムで雇用され、MLB傘下のマイナー球団で女性がフルタイムのストレングス&コンディショニングコーチを務めるのは史上初めてのことだった。

2016年にアストロズのラテンアメリカ・ストレングス&コンディショニングコーチに採用されると、スペイン語を学び、選手たちとより密接なコミュニケーションが取れるように。2018年にはマイナーAA級でストレングス&コンディショニングコーチを務めたが、その後は一時的に球界を離れ、ドライブライン・ベースボールで打者の目の動きや投手の股関節の動きを研究していた時期もあった。

2019年11月にはヤンキース傘下のマイナー球団の打撃コーチに就任することが発表され、女性として初めてマイナー球団でフルタイムの打撃コーチを務めることに。2021年にクアーズ・フィールドで行われたフューチャーズ・ゲームでコーチを務めたことも大きな話題となった。そして、2022年1月にはヤンキース傘下のマイナーA級で監督を務めることが決定。「史上初の女性監督」となり、2022年は61勝67敗、昨季は61勝69敗を記録した。

キム・アングGMがチームを去ったマーリンズは今オフ、フロントオフィスの再編を進めており、レイズでGMを務めていたピーター・ベンディックスが編成本部長に就任。ジャイアンツの監督を解任されたゲーブ・キャプラーもGM補佐としてチームに加わった。2022年9月にジェフ・デグルートを解任したあと、選手育成部長は不在(マイナー運営部長のヘクター・クレスポが兼任していた)のままとなっており、新たに就任するバルコベックには選手育成の面で手腕を発揮することが期待されている。

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