五島の大宝の綱引き、女性側に軍配 「今年は豊漁」

懸命に綱を引く子どもら=五島市玉之浦町大宝

 新年に豊作豊漁などを祈願する長崎県五島市玉之浦町大宝の綱引きが7日、同町の海岸であった。男性側が勝てば豊作、女性側が勝てば豊漁とされる伝統行事で、女性側が勝利した。
 使用する綱は、同地区の大宝寺に1年間飾られたしめ縄を芯にして、この日の午前中に住民が作った。長さ約40メートル、太さは最大約40センチ。寺での読経の後、海岸まで綱を運んだ。
 綱引きは7番勝負で、子どもから大人まで約40人が参加。3勝3敗で迎えた最終戦を女性側が制し、万歳三唱。終了後、ぜんざいが振る舞われ、参加者は冷えた体を温めた。
 寺内貴子さん(70)は「(例年より)引き手が少なくてきつかったが、地域がにぎわってうれしい。健康でみんなが幸せに暮らす1年にしたい」と話した。

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