Wソックス・ゲッツGM「利益がなければシースはトレードしない」

トレード市場で大きな注目を集めているディラン・シース(ホワイトソックス)だが、クリス・ゲッツGMは他球団とのトレード交渉を行っていることを明言した一方、適切なオファーが届かなければ放出しない方針を示した。「彼のような選手を放出する場合、チームにとって利益があると感じなければトレードはしない。お互いにフィットする取引でなければならない」とゲッツGM。FAまであと2年保有できるため、ホワイトソックスがシースの放出を焦る必要はなく、トレードの対価を妥協するつもりはないとみられる。

現在28歳のシースは2021年から昨季まで3年連続でシーズン200奪三振を達成している本格派右腕。2021年に自身初の2ケタ勝利を挙げると、2022年は14勝8敗、防御率2.20の好成績を残してサイ・ヤング賞投票で2位となり、昨季は33試合に先発して7勝9敗、防御率4.58を記録した。

昨年8月末に就任したゲッツGMは「自分のチーム(のロースター)が好きではない」と発言し、昨季38本塁打を放った正中堅手ルイス・ロバートJr.を除く全選手がトレード候補に。昨季途中にルーカス・ジオリトがトレードされたあと、名実ともにチームのエースとなったシースも例外ではなく、米メディア「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタール記者は「シースがスプリング・トレーニングまでにトレードされる可能性は高い」と伝えている。

ただし、FA市場にはまだブレイク・スネル、ジョーダン・モンゴメリー、マーカス・ストローマンといった有力投手が残っており、ホワイトソックスはFA市場から有力投手が消え、シースの価値がさらに高まるのを待っている状況だ。そもそも、シース自体もホワイトソックスが2017年7月にホセ・キンタナとのトレードで獲得した選手であり、ホワイトソックスはシースとのトレードで次代の主力選手を獲得することを目論んでいるのだろう。

なお、ローゼンタール記者は「プロスペクトの層が厚い」という理由でオリオールズをシース獲得の最有力候補に挙げている。ゲッツGMを納得させるだけのオファーを提示するチームは現れるのだろうか。

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