魂込めた、14蔵自慢の醤油 県醤油味噌協同組合、初の統一ブランド誕生

県醤油味噌工業協同組合が加盟する醸造元14社の醤油をそれぞれ瓶詰めした統一ブランド「紫魂 やまがた蔵自慢」を商品化した

 県醤油味噌(しょうゆみそ)工業協同組合(理事長・佐藤利右衛門丸十大屋社長)は、加盟醸造元がそれぞれ自慢の醤油を入れた統一ブランド「紫魂(しこん) やまがた蔵自慢」を初めて商品化した。100ミリリットル入りの統一規格で、14社が自社の代表商品を瓶詰めし、14種類の味比べを楽しめる。価格は1本540円で、山形市で10日に開かれる初市で発売する。

 県産醤油はやや甘めで塩角(しおかど)(舌を直接刺激する塩味)のない物が多く、各醸造元が材料や醸造方法の違いにより個性を醸し出す。濃い口と薄口のほか、だし入りや白だしといった多彩なラインアップで、全国品評会で受賞経験のある醸造元は多い。

 日本人の食生活に醤油は欠かせないが、人口減少とともに消費量が減り、1947(昭和22)年の設立時に222社だった組合員数は現在28社になった。紫魂は県産醤油の需要や消費の拡大を目指して企画した。醤油が「むらさき」と呼ばれ、醸造元の魂が込められているという意味を込めて「紫魂」のブランド名にした。紫紺色の統一ラベルには各社の屋号と家紋も入れた。

 佐藤理事長は「まずは手に取ってもらい、県内の醸造元を知ってほしい」と話す。食材に直接漬け、醤油そのものの風味や香りを楽しみながら、自分好みの味を探すのがお勧めという。

 初市では同市十日町1丁目の山形中央郵便局前の組合ブースで販売する。その後は各社で取り扱う。箱詰めのセット商品もある。問い合わせは同組合023(645)1531。

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