巨大ロボットで優勝を狙う豊橋工科高校 「愛知県工業高校生ロボット競技大会」出場校に密着【後編】

クレーンゲームから着想を得た巨大ロボット

豊橋市にある豊橋工科高校。3年生になると自由に課題を決めて制作を行う課題研究があり、その中に「愛知県工業高校生ロボット競技大会」の優勝を目指す班があります。

3年生の古賀慶大さんは、「2台のロボットでコンテナを受け渡す時間を省略すれば、優勝を目指せるのでは」とクレーンゲームをヒントに巨大ロボットを考えました。班長の高橋直希さんが操縦するロボットが障害物を取り除いている間に、大型ロボットが隣のフィールドまでコンテナを吊り上げて移動させ、そのまま積み上げていく作戦で優勝を目指します。

準々決勝 第1グループを1位通過!

予選を勝ち抜いた豊橋工科高校(全日)。準々決勝を目前に、ロボットの操縦を繰り返し練習する学生の姿がありました。高橋さんが体調不良で急きょ、夏目莉樹さんが操縦をすることに。夏目さんはロボット作りに携わってきましたが、本格的に操縦するのはこの日が初めてです。本番までの少ない時間で何度も細かい動きを練習して準々決勝に挑みます。

巨大クレーンロボットがコンテナを順調に積み上げていく中、夏目さんは慎重に操作をして障害物を取り除いていきます。チームで声を掛け合ってサポートしながら最高得点を獲得して決勝トーナメントへ進みました。

※高橋直希さんの「高」ははしごだか

準決勝を戦う4チームは全員最高得点で進出

準決勝に進出した全チームが最高得点を獲得!

準決勝に駒を進めたのは、愛西工科、豊橋工科(全日)、名古屋工科、碧南工科の4チーム。準々決勝では全チームが最高得点を獲得して準決勝に進出するという、ハイレベルな大会となりました。準決勝以降は2チーム同士で競技を行い、両チームが最高得点の場合は競技時間の短いチームが勝ち進むトーナメント方式です。第一試合は豊橋工科(全日)と碧南工科。第二試合は愛西工科と名古屋工科の対戦です。

決勝に進出した碧南工科のベルトコンベヤーを使ったロボット

巨大吊り上げロボットで、障害を乗り越えてコンテナを積み上げる豊橋工科(全日)。対戦するのは障害の壁をベルトコンベヤーで乗り越えるロボットで勝ち進んだ碧南工科です。

巨大ロボット同士の対戦。試合は前半に大きく動きます。順調なスタートを切った豊橋工科(全日)ですが、障害物を取り除いたロボットがフィールドから落ちてしまいます。さらに落下の際、ロボットの車輪が1つ外れるアクシデントが重なり大幅なタイムロスに。安定してコンテナを積み続けた碧南工科が先に高得点で競技を終え、決勝に進出しました。

優勝した名古屋工科高校

名古屋工科と碧南工科の戦いとなった決勝戦。両チームともロボットの移動を最小限にし、コンテナを障害の壁の上で受け渡す戦略です。コンテナ2つを同時に受け渡す名古屋工科と、ベルトコンベヤーで1つずつコンテナを運ぶ碧南工科。決勝の緊張からか、碧南工科に今までなかったミスが起こります。

チームで声を掛け合って対応する中、名古屋工科が好タイムで最高点を獲得。第16回愛知県工業高校生ロボット競技大会の優勝は名古屋工科高校でした。準優勝、碧南工科高校。3位は愛西工科高校と豊橋工科高校となりました。

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