ヘイダー争奪戦の状況は流動的 救援投手史上最高額の契約を希望

球界を代表するクローザーであるジョシュ・ヘイダーだが、移籍先の決定については「大物先発投手の契約が決まるのを待たねばならないだろう」と予想する声が多い。ヘイダー獲得を検討しているチームは並行して先発投手の補強を目指しており、「先発投手の補強に失敗した場合、ブルペンを強化してそれをカバーする可能性がある」とみられているからだ。そうした状況のなか、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者は「ヘイダー争奪戦のワイルドカード」としてドジャースの名前を挙げている。

ヤンキースとレンジャーズはヘイダー獲得を検討しているとみられるが、ヤンキースはブレイク・スネルまたはジョーダン・モンゴメリーを先発ローテーションに加えたいと考えている。彼らの獲得に失敗した場合、昨季リーグトップの防御率をマークしたブルペンをさらに強化するという選択をする可能性がある。一方のレンジャーズはモンゴメリーとの再契約を検討中だ。レンジャーズはブルペンに不安を抱えているため、モンゴメリーと再契約したうえでヘイダー獲得に動く可能性もある。

フィリーズとカブスもヘイダーに興味を示しているようだが、エドウィン・ディアス(メッツ)の5年1億200万ドルを超える救援投手史上最高額の契約を欲しているヘイダーの要求に応えるつもりはないとみられる。今オフ、クレイグ・カウンセルがカブスの新監督に就任したが、ヘイダーはブリュワーズ時代にカウンセル監督のもとでプレーしており、ヘイダーが「旧知の監督のもとでプレーしたい」と考えるのであれば、カブスにもヘイダー獲得のチャンスがあるかもしれない。

フェインサンド記者は「ヘイダー争奪戦のワイルドカードはドジャースだ」と語る。ヘイダーの希望を満たす大型契約をオファーするチームが現れなかった場合、ヘイダーは金額以外の要素で移籍先を決めることになる。フェインサンド記者によると、ある球団幹部は「もし大型契約を得られないなら、ドジャースに入団するという選択肢以外は考えられない。必ずしもドジャースにヘイダーは必要ないが、彼らは明らかにオールインしている。優勝を目指すうえで、選手にとって最高の環境だ」と話しているという。

オールスター・ゲーム選出5度、トレバー・ホフマン賞3度の実績を誇る球界最高のクローザーは、今季プレーする新天地としてどのチームを選ぶのか。今後の動向が注目される。

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