3季ぶり古巣復帰の清水・川本梨誉「自分が何のために帰ってきたのか証明したい」鈴木唯人と同期入団の22歳が体重5kg増でレギュラー取りへ。

清水エスパルスは9日、静岡市内で初練習を行った。そこには昨季まで3年間にわたって岡山や群馬へ武者修業に出ていた川本梨誉(22)の姿もあった。

久しぶりに立った三保グラウンド。川本は2019年のプロ1年目、いまはデンマークに活躍の場を移した鈴木唯人らとともに、主力組から外れグラウンドの端っこで練習していた日々を思い出したという。「這い上がろうと練習していた。改めていい芝でした。ずっと帰ってきたいなと思っていた」と感慨深げ。

静岡市出身の川本は、清水下部組織時代から世代別日本代表に選出され、ユース時代の2019年にはルヴァン杯で公式戦デビューを果たした逸材。2020年にトップ昇格を果たすと、次第に同期入団の鈴木唯人とともに出場機会を増やし最終節ではG大阪相手にプロ初ゴールをマークするなど8試合に出場した。しかし2020年以降は岡山に1年半、群馬へも1年半と計3年間期限付き移籍をし、昨季は大槻毅監督の下で指導を受けた。「群馬で一年間通して出場もできたし、大槻さんは怖かったが息子のようにかわいがってくれた、やらないときはめちゃくちゃ怒られましたけど(笑)」と川本。「基本的に自由にやらせてもらえたが、その分やらないといけない、身体を張る部分もそうだし、責任感が芽生えた」と攻撃的なポジションはすべて経験し、34試合で3ゴールと、自信もついた。

2019年以来の古巣復帰し関しては「今年どれだけできるか」と続ける。「3年間レンタルで出ていて、J1昇格を目標にしていますし、自分が何のために帰ってきたのか証明しなければならない。そのためには試合にでなければいけないし結果を残さなければならない。目に見える数字を、与えられたポジションで出したい」

1年目、華奢な印象があった川本だが、いまは一回りも二回りも大きくなり、金髪以上に体つきの成長が見て取れた。「レンタル先の群馬さん、岡山さんが自分の体をよく見てくれて管理してくれた。体重は4,5kg増えた。重いとかじゃなくてやれている」

昨季、流通経済大学から加わったユースの先輩・齊藤聖七は川本と入れ替わるように群馬へと期限付き移籍が決まった。昨季出場機会の多かった中盤の選手では中山克広が名古屋、岸本武流がG大阪へ完全移籍。生え抜きの選手として、川本がスタメン争いに名乗りを上げた。

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