地域おこし隊の理念共通理解へ 花巻市「カルチャーデック」作成

花巻市地域おこし協力隊カルチャーデックを紹介する市職員。協力隊、自治体、地域住民の共通理解に役立てる

 岩手県花巻市は、地域おこし協力隊の歩みや大切にする価値観などをまとめた「カルチャーデック」を作成した。全国的に珍しい取り組みで、まちづくり事業などを展開するカヤック(神奈川県鎌倉市、柳沢大輔代表取締役CEO)と協働。自治体、地域、協力隊が共有することでミスマッチを防ぎ、隊員同士の連携やパフォーマンス向上、受け入れ態勢づくりに生かす。

 カルチャーデックとは、組織としてのビジョンや大切にしている価値観などを明文化したもので、企業を中心に作成・活用されている。組織文化の共有や行動指針の理解に役立て、協力隊員と受け入れ側が歩み寄るための土台となる。

 花巻市のカルチャーデックは▽協力隊のこれまでの歩み▽将来つくり出したい景色▽こだわりたいこと-など6テーマで構成。2015年の導入当時の市長の言葉「花巻に来た隊員には幸せになってほしい」を軸に、「自分たちの幸せで、花巻に変化と元気を」「与えられた仕事ではなくやりたい気持ちを大切に」などの内容を掲載する。

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