能登半島地震の発生から1週間。北陸の甚大な被害に、あの日、助けられた命の重みをかみしめる。岩手県釜石市鵜住居(うのすまい)町出身で東北大1年の川崎瞭さん(19)は7日、市の「はたちのつどい」で出席者を代表し「釜石の未来を任せてもらえるような大人になる」と力強くあいさつした。東日本大震災時は鵜住居小の1年生。まちの復興を通じて視野を広げ、現在は火星探査機コンテストの世界大会を目指す学生プロジェクトに参加。「将来は宇宙開発のエンジニアに」と大志を抱く。
テットで行われた式典では、震災と能登半島地震の犠牲者に黙とう。川崎さんは連日のニュースで震災当時を想像し「被災した時は子どもで無邪気に遊んでいたけれど、もし自分がまちを復興させる立場にいたら大変な苦労があったはず」と大人たちへの感謝を込めた。