高校の修学旅行積立金1466万円を着服…20代の元事務職員を刑事告発 福井県教委、業務上横領容疑で

 福井県教委は9日までに、生徒から集めた修学旅行積立金約1466万円を着服したとして懲戒免職処分を受けた坂井高元事務職員の20代男性を、業務上横領容疑で坂井署に刑事告発した。既に全額返済されているが、県教委は「警察と相談の上、重大性を考慮して告発した」としている。

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 告発状の提出は5日付。県教委によると、元職員は2022年1月から23年3月までの間、修学旅行積立金の預金口座から不正な出金を繰り返して着服した。一部はギャンブルや消費者金融への返済に使ったという。

 23年3月に坂井高の預金口座のうち一つに残高不足があることが分かり発覚。元職員は学校側の聞き取りに対し着服を認め、県教委は同年4月14日付で懲戒免職処分とした。

 この問題を受け、県教委は学校徴収金の会計の抜き打ち検査を行うなど管理体制を強化した。担当者は「学校任せにせず県教委全体で再発防止に取り組む」としている。

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