能登半島地震で富士見町の災害救助犬が行方不明者捜索へ 鋭い嗅覚でがれきの中から残された人を捜し出す【長野・富士見町】

能登半島地震では多くの家屋が倒壊し、建物の下敷きになり救助された人もいます。被災地での捜索には、富士見町で訓練をした災害救助犬も参加しました。

ジャイアント・シュナウザーの文治郎(雄10歳)とジャーマン・シェパードのレイ(雄4歳)です。
富士見町の「八ヶ岳国際救助犬育成センター」で、日々、人命救助の訓練をしています。3日早朝から、石川県珠洲市で行方不明者の捜索活動にあたってきました。

■八ヶ岳国際救助犬育成センター 村瀬英博さん
「(珠洲市に)行くのに道が寸断されてたり思うように道路が通れなくて 到達するまでにすごく時間がかかった」
「古い建物が多かったので 2階も斜めに潰れてしまっているとかそんな状況が多かった」

救助犬は鋭い嗅覚で、がれきの中に残された人を捜し出す訓練をしています。今回の捜索でも、潰れた家屋の下にいた人を発見しましたが…

■村瀬英博さん
「生体探知犬なので実際のアラートの仕方とはちょっと違って 生きている人がいると吠えて知らせるバークアラートというけど 臭いに対する犬の鼻使いはあるけど吠えない」「見たのは遺体だった」

2日間で延べ11時間の捜索を終え、5日に富士見町に戻ってきました。

どのようにして被災者を見つけ出すのか。訓練施設で記者が体験しました。倒壊した建物を想定した場所に隠れます。
「捜索を開始します。現場に犬が入ります」
■丸山記者
「救助犬は見つけ出すことが出来るのでしょうか」「暗い状況ですごく不安な気持ちになる」
記者が隠れる場所にどんどん近づいていきます。
「あっ…わんわんわん!」 わずか2分ほどで探し出しました。

■丸山記者
「暗い中にいたので 少し安心しますね 見つけてもらえると」「犬が探し当てるということはそういう人間の心理でプラスになる部分もあるみたい」

■村瀬英博さん
「余震も続いていて震度5強が何回もあった 建物から揺れると逃げ出す人がいつもいた」

今回の活動を生かすため、現地の被害状況や道路状態などをこれから被災地に行く全国の仲間たちに伝えていきたいとしています。

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