辺野古、大浦湾側で着工 政府、代執行から13日

政府が工事に着手した、沖縄県名護市辺野古沖の大浦湾(奥)。湾内では軟弱地盤が見つかっている=10日午後5時21分(共同通信社機から)

 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設に向け、政府は10日午後、軟弱地盤がある大浦湾側の工事に着手した。地盤改良工事の設計変更承認を代執行してから13日後。一連の工事は工期が9年3カ月で、移設事業完了は早くても2030年代半ば以降となる見通しだ。県側は対話を求めており、着工に反発している。

 岸田文雄首相は10日、官邸で記者団に「世界で最も危険と言われる普天間飛行場の固定化は絶対に避けなければならない」と強調。沖縄県が辺野古移設に反対していることに「丁寧な説明を続けていきたい」と述べた。

 着工は12日を軸に準備が進められていたが、前倒しした形となった。

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