「福男」目指して疾走 佐賀市の与賀神社・佐賀恵比須神社 4年ぶり実施

佐賀恵比寿神社を目指して力走する参加者。先頭は一番福になった佐賀大サッカー部の窄拓真さん=10日午前6時半、佐賀市与賀町(撮影・山田宏一郎)

 佐賀市の与賀神社・佐賀恵比須(えびす)神社で10日早朝、参拝一番乗りを目指して本殿まで走る「福男レース」があった。新型コロナウイルス禍を経て4年ぶりに実施された。佐賀大サッカー部の窄(さこ)拓真さん(19)=佐賀市=が先頭でテープを切り、今年の「一番福」をつかみ取った。

 佐賀恵比須神社は、境内を疾走する「福男選び」で知られる西宮神社(兵庫県西宮市)から1904年に勧請された。恒例行事の「十日恵比須大祭」を多くの人に知ってもらおうと、2020年に初めて福男レースを行った。

 この日は学生や社会人の男女20人が出走した。午前6時半に太鼓の合図で一斉にスタートし、神社前の道路から本殿までの約200メートルを駆け抜けた。3着までが今年の福男に選ばれた。

 一番福の窄さんを迎え入れた第52代大恵比須の川代勇一さん(川代テント工業社長)は「佐賀市は日本一のえびすのまち。誇りを持って、最高の福をみんなに振りまいて」とたたえた。窄さんは「自分だけでなく、周りのいろんな人に福を与えたい」と笑顔を見せた。(小島発樹)

佐賀恵比須神社を目指して力走する参加者=10日午前6時半、佐賀市与賀町

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