岩手県内の企業倒産、2012年以降で最多 55件、物価高など影響

県内企業倒産の推移

 東京商工リサーチ盛岡支店は、2023年の岩手県内企業倒産状況をまとめ、倒産は55件(前年比8件増)だった。東日本大震災が発生した11年(60件)に次いで多く、12年以降で最多。新型コロナウイルス禍や物価高の影響で、経営体力に乏しい小規模企業の息切れ倒産が相次いだ。

 実質無利子・無担保融資(ゼロゼロ融資)の返済本格化に人件費の高騰などが重なり、倒産件数は2年連続で増加した。コロナ禍の資金繰り支援で抑制されていた反動もあり、21年から倍増した。従業員5人未満の企業倒産が全体の78.2%に上る。

 負債総額は117億1900万円(前年比64億900万円増)と14年以降で3番目に多い。負債額1億円未満の小規模倒産が30件と半数を超え、同1億円以上5億円未満の中規模が19件と34.5%を占めた。10億円以上の大型倒産が2件発生し、総額を押し上げた。

 

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