北良が石川に仮設シャワー室 地震被災の親子「5日ぶりで一息」

テント型シャワー室(後方)を利用した親子連れ=6日午後9時35分、石川県珠洲市・緑丘中(北良提供)

 能登半島地震を受け、岩手県北上市和賀町後藤の医療用ガス製造供給、北良(笠井健社長)が石川県珠洲(すず)市の避難所に設置したテント型シャワー室が稼働した。断水が続く中、排水の98%以上を再利用できる機能を備え、持続的に利用できる。関係企業や備蓄する自治体と連携し、被災地で30台規模の運用を目指す。

 約300人が避難する市中心部の緑丘中で6日午後7時ごろから1台を提供。幼児のいる世帯を優先し、翌朝までフル稼働した。6歳の娘と利用した女性は「5日ぶりで一息つくことができた。子どもも笑顔を見せてくれた」と感謝した。

 7日は2台に増やし、避難者全員が利用できる見込み。同様の機能を備えた手洗い装置も設置。避難所の中高生からボランティアの希望もあり、今後は使用方法を教えて地元で運用してもらう予定だ。

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