世界的IT企業の創業者が地元福井県でCDO就任 「プラネットウェイ」平尾憲映さん、あわら市のDX推進

福井県あわら市CDOに就任した平尾憲映さん(左)=1月10日、同市役所

 デジタル技術を活用したまちづくりを進める福井県あわら市は1月10日、市の最高デジタル責任者(CDO=チーフ・デジタル・オフィサー)に同市出身で、IT企業「プラネットウェイ・ジャパン」(東京)代表取締役兼CEOの平尾憲映さん(40)を委嘱した。職員や市民向けのDX(デジタルトランスフォーメーション)に関する講演会や起業家育成プログラムの講師を務めてもらう。

 平尾さんは福井県立金津高校出身。米国カリフォルニア州立大学を卒業後、2015年に、「プラネットウェイ社」を日本や米国などで創業。同社は、世界有数の電子国家で行政サービスのほとんどをデジタル技術でまかなうエストニア(欧州)が、公開するオープンソース型のソフトウエアを活用できる世界18企業の一つ。市は同社の創業者であり、優れたデジタル技術で全国の行政機関と連携する経験がある平尾さんに委嘱した。

 この日、市役所で委嘱状交付式が行われ、森之嗣市長が平尾さんに委嘱状を手渡した。平尾さんは「これからは、北陸新幹線開業で若手の人材が県外に流出する懸念もある。(デジタルで)みんなが、あわらに戻って来たいと思えるような魅力づくりを、これまでの経験を基に表現したい」と意気込んだ。

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 市によると、行政機関が外部の人材をCDOに委嘱するのは珍しいという。

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