PGAツアーでも成り上がれるか 久常涼が挑むフルシードへの道

楽しみな1年が始まる(撮影/亀山泰宏)

◇米国男子◇ソニーオープンinハワイ 事前(10日)◇ワイアラエCC(ハワイ州)◇7044yd(パー70)

今季からPGAツアーに本格参戦する久常涼は、ルーキーシーズンの目標をフルシード獲得に定めている。「この1年間をしっかり戦い抜いて、また来年も松山(英樹)さんと同じ舞台で戦えるように追いかけていければ。70位だったり、125位を目指していきたい」と明確にする。

フェデックスカッププレーオフ進出ラインとなるポイントランキング70位、さらにはフェデックスカップ・フォール(秋季シリーズ)を終えてフルシードのボーダーラインとなる同125位。高いハードルをクリアするために“出られる試合には出る”というスタンスでポイントを稼ぎにいく。

まずは3連戦(撮影/亀山泰宏)

まずはフルフィールド初戦となる今大会、さらに米本土に移ってカリフォルニア州での「ザ・アメリカンエキスプレス」、「ファーマーズインシュランスオープン」の3連戦。この3試合での獲得ポイント上位5人は「ザ・スイング5」というシステムで3週後に行われる昇格大会「AT&Tペブルビーチプロアマ」に出場できる。ペブルビーチを含め、あと7試合あるエリートフィールドのイベントはいずれもシーズンの活躍次第で滑り込むことが可能だ。

「もちろんこの3試合を頑張れれば、ペブルビーチも出られますし、ジェネシスもチャンスがある。そこは意識して頑張りたいですけど、それは結果なので。まずは良いプレーを続けていくこと」。冷静な口ぶりは、昨年の欧州での経験も大きい。「去年もQT選手からだったので、(最初は)基本的に大きい試合は出られなかった」。振り返れば、日本ツアーもQTランキング1212位からだった。はい上がっていく立場は慣れている。

コミュニケーション能力が高い(撮影/亀山泰宏)

タフであっても、間違いなく楽しみな一年。世界ランキング100位前後が目安となる5月「全米プロ」(ケンタッキー州バルハラGC)、昨季欧州ツアー上位30人に出場権が付与される7月「全英オープン」(スコットランド・ロイヤルトゥルーン)と初のメジャーも控える。

ティショットの精度が持ち味(撮影/亀山泰宏)

欧州では最初の試合だった2022年11月「オーストラリアPGA選手権」で2位に入ったポイントが道を切り開く助けになった。「今年も開幕戦、まずこのソニーで頑張っていきたい」。スタートダッシュを決め、最高峰の舞台でも成り上がっていく。(ハワイ州ホノルル/亀山泰宏)

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