大湾区の企業8割がASEAN進出

香港貿易発展局とユナイテッド・オーバーシーズ銀行は共同で報告書「地域連結性の促進: 大湾区の ASEAN 機会探索の支援」を発表し、粤港澳大湾区企業の約 85% が来年 ASEAN 地域での売り上げを維持または拡大することを示している。1月10日付香港各紙によると、香港貿易発展局の調査副主任、陳永健氏は、企業はASEAN地域の中でもマレーシア市場に対して楽観的で、マレーシアの消費市場は大きく大湾区の企業のニーズを満たしていると述べた。同報告書は、大湾区企業がASEANに参入する際の販売拠点としてマレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムが人気であり、この地域での生産と調達においては引き続きベトナムが第一の選択肢であると指摘。しかしASEAN10か国の「現状のASEAN市場浸透度ランキング」と「今後3年間のASEAN市場拡大志向ランキング」の報告書では、マレーシアが2021年の3位から1位に浮上した。逆にベトナムは 2 位から 4 位に、シンガポールは 1 位から 2 位に下がった。

陳永健氏は、2021年にベトナムが上位にランクインしたのは主に、当時の企業が新たなサプライチェーンの開拓に注力し、企業はベトナムに工場を建設することを好んだためだと説明した。経済発展に伴い、大湾区企業の注目を集めているのは世界市場の中でも広大な地域であるASEAN地域のハイライトの一つ、その大規模な消費市場である。同氏は、マレーシアはシンガポールよりも人口が多いため、消費者市場が比較的大きく、より多くの企業を誘致できると続けた。

© HKP