冠二郎さん死去、埼玉出身79歳 同じ地元アキラ100%さんと住民ら支援 地域イベントも多数参加 近年は体調不良で療養中だった

冠二郎さん

 「旅の終りに」などのヒット曲で知られる、埼玉県秩父市下影森出身の演歌歌手冠二郎(かんむり・じろう、本名堀口義弘=ほりぐち・よしひろ)さんが1日、心不全のため県内の病院で死去した。79歳。葬儀・告別式は近親者で行った。

 市立影森中学校、県立秩父高校を卒業後に歌手を目指して上京し、1967年に「命ひとつ」でデビュー。77年発売の「旅の終りに」でブレークした。他の代表曲に「しのび酒」「のぼり竜」「酒場」など。NHK紅白歌合戦にも3回出場した。

 日本演歌大賞演歌スター賞、日本有線大賞有線音楽賞などを受賞。2020年には夫婦でデュエット曲もリリースした。近年は体調不良のため長期療養中だったという。

 09年10月からは秩父市観光大使を務め、吉田よいとこ祭(同市下吉田)などのイベントに多数出演した。

 コロナ禍の20年には、秩父地域おもてなし観光公社が運営する動画投稿サイトのユーチューブチャンネル「秩父おもてなしTV」を通して配信を行い、同市出身のお笑いタレント・俳優のアキラ100%さんと共に、秩父地域の在住者へ応援メッセージを送った。不要不急の外出自粛が要請されている中、冠さんらは地域住民に向けたオリジナル動画を制作し、市民らを励ました。

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