長崎・松浦 王嶋神社で豊凶を占う百手講 8本命中「今年も豊作」

昔ながらの衣装で的を目がけて弓を引く射手(右)=松浦市、王嶋神社

 長崎県松浦市志佐町庄野免の王嶋神社で8日、的に当たった矢の数で今年の豊凶を占う新年の伝統行事「百手講(ももてこう)」があった。2人の射手が的を射抜くたびに見物客から歓声が上がった。
 年始に住民が狩りをし、その成果で農作物の出来を占ったのが始まりとされ、江戸時代から続く伝統行事。市の無形民俗文化財に指定されている。
 今年の射手は同免の会社員、本山孝太朗さん(39)と猪口晃さん(31)。古式にのっとり、烏帽子(えぼし)に狩衣(かりぎぬ)姿の2人は約10メートル先の直径50センチの的を目がけ、イタビの木で作った弓で青竹の矢を計50本放った。
 命中は8本。中川明宏宮司が「今年も豊作。地区も安泰でしょう」と締めくくった。

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