舞鶴の海上自衛隊「入浴支援隊」が帰隊 能登半島地震で被災の七尾市でおふろを仮設

被災地支援の任務を終えて帰隊した舞鶴地方隊の入浴支援隊員ら(12日午後7時40分、舞鶴市余部下・舞鶴地方総監部)

 能登半島地震の被災地に派遣されていた海上自衛隊舞鶴地方隊(京都府舞鶴市)の入浴支援隊第1陣が12日、舞鶴市に帰隊した。隊員は石川県七尾市の避難所で入浴設備の設置や炊き出しを行い、厳しい生活環境にある避難者を支えた。

 同支援隊は6日にバスやトラックで舞鶴市を出発。七尾市の中島小学校に同日からテントをはり、男湯と女湯に分けて入浴設備を仮設。隊員は同市に停泊する護衛艦「せんだい」で寝泊まりして支援活動にあたった。

 支援隊員ら25人は12日午後7時半過ぎ、舞鶴市余部下の舞鶴地方総監部にバスで帰隊し、下淳市・舞鶴地方総監らが拍手で出迎えてねぎらった。

 支援隊指揮官の有瀬忍・舞鶴警備隊陸警隊長によると、小学校には約250人が避難していたといい、「現地は寒く雪も降り、飲料水が不足していた」と状況を説明。「避難者は元日から風呂に入れておらず、入浴を大変喜んでいた。体も心も温まり、災害関連死を防ぐ一助になれた」と活動を振り返った。

 被災地で活動する舞鶴市を母港とする艦船は護衛艦「あさぎり」や多用途支援艦「ひうち」など5隻で、物資輸送や給水支援などにあたっているという。

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