JR西日本の若手が受験生に粋な計らい 車輪の空転防ぐ「すべり止めの砂」を駅で配布

JR社員から「すべり止めの砂」を受け取る駅利用者(草津市渋川1丁目・草津駅)

 大学入学共通テスト(13~14日)を控えた11日、受験生に向けた合格祈願のお守り「すべり止めの砂」が、滋賀県草津市のJR草津駅で配布された。

 駅をよく使う生徒らの受験を応援し、鉄道利用の思い出にしてもらおうと、JR西日本の琵琶湖地区若手会が初めて企画。滋賀県内にある米原、石山、山科、堅田の各駅でも実施した。

 配布した砂は、車輪が空転するのを防ぐため線路に一部の列車がまくもの。パッケージは新快速などで活躍する車両をあしらい、裏面には「合格への切符をつかみとろう」との言葉や深呼吸のやり方などを記した。

 この日は8日に続いて2日目の配布日で、午後3時に改札近くで配布が始まると、受験生や保護者らが次々と受け取った。また、車両が勝手に動くのを防ぐ「手歯(ては)止め」も縁起物として置かれ、受験生らがこぞって触れていた。

 中学3年の女子生徒は「あと1カ月で高校入試。このすべり止めでしっかりと受かれば」と話した。企画した担当者は「受験生は気が張って大変だが、このお守りを見て深呼吸して頑張ってほしい」とエールを送った。

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