【国東】国東市の通販サイト「おおいた国東つうはん」が売り上げを伸ばしている。開設2年で累計1億円を突破した。市のふるさと納税の寄付額は、昨年度まで8年連続で県内1位。返礼品として地元商品を受け取った人が、サイトでリピート購入する相乗効果もみられるという。新型コロナウイルス禍で苦しんできた市内業者の売り上げ増に貢献している。
県内の市町村で通販サイトを開設しているのは国東市だけ。新型コロナ禍で打撃を受けた市内事業者の販路拡大や巣ごもり需要を狙って、2021年9月に開設した。
取り扱う商品は当初の約40事業者・200点から、現在は92事業者・約450点に増えた。
人気は、地元のかんきつ類や市のブランド豚「くにさき桜王」のみそ漬けステーキ、市内有名店の唐揚げ、たこ飯や天然タイのしゃぶしゃぶセットなど。吟醸酒の酒かすを加えたプリンや、くにさき七島イで編んだランチョンマットなどユニークな商品もある。サイト累計の売り上げは昨年9月に1億円を超えた。
市活力創生課によると、返礼品が人気を集める市のふるさと納税が、サイトへの誘導に一役買っている。返礼品を気に入った寄付者が通販で同じ商品を買い求めるケースも少なくないという。
市内の事業者からは「販売に貢献してくれている」といった声が聞かれる。
注文はサイトのほか、電話やファクスでも可能。3月31日までは市が商品の送料を負担するキャンペーンを実施している。
市が通販サイトを開設していることについて、同課の財前真理係長は「人口減少で地域経済が縮小する中、地元企業が全国に商品を売り込む役に立ててほしい」と説明。他の出品商品と比較されることで自社商品の価値を再確認し、ブラッシュアップするきっかけになることも期待している。
問い合わせは市活力創生課産業創出係（0978.72.5183）。
