京都・久美浜の豪商「稲葉本家」に伝わる雛飾りをご覧あれ 住民手作りの竹雛も

稲葉家に伝わる江戸時代中期作の御殿雛(京丹後市久美浜町・豪商稲葉本家)

 京都府京丹後市久美浜町の観光施設・豪商稲葉本家で、「京都・久美浜雛祭(ひなまつり)」が開かれている。稲葉家に伝わる江戸時代中期作の御殿(ごてん)雛や住民が手作りした約200点の竹雛が会場を華やかに彩っている。

 御殿雛は12代当主の妻、季斉(きせ)が嫁入り道具として持参したと伝わる。住民から提供された昭和の雛飾りなど5点も各部屋に展示されている。

 竹雛は町内5地区の女性が製作した。上部を斜めに切った高さ20~50センチの竹に、さまざまな色柄の和紙で作られた内裏雛2体が飾られ、表情や着物の色合いが1点ずつ異なる。購入もできる。

 施設を運営するNPO法人「わくわくする久美浜をつくる会」が毎年開き、20回目。スタッフの井蓋啓一さん(75)は「雛飾りの違いを見たり、写真を撮ったりして楽しんでほしい」と話している。

 4月3日まで。水曜日休館、入館無料。

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