能登半島地震の2次避難を受け入れている加賀市山代温泉の旅館「みやびの宿 加賀百万石」で12日、市民有志約100人が炊き出しを行い、温かい食事を避難者に振る舞った。
館内の催事スペースを会場に、とり野菜みそ鍋300食や焼きそば100食、おにぎり400個などを用意した。食材はJA加賀などから寄付を受けた。
能登町の避難所から到着した松村喜佳さん(72)は「本当にほっとする。若い人たちの力を感じて感謝しかない」と話した。
子育て支援に取り組む加賀市のNPO法人「かもママ」が募ったおもちゃや絵本を避難してきた子どもたちに提供した。
炊き出しは、市内の宿泊施設で被災者を受け入れることを知った自営業今井拓哉さん(29)=山代温泉=が発起人となり、山代青年会や山中青年団、加賀青年会議所メンバーらを集めた。今井さんは「住民全体で少しでも寄り添い、被災者を受け入れていきたい」と話し、活動を続ける。
●加賀市に123人到着
加賀市は13日、ホテルアローレ(柴山町)で金沢市のいしかわ総合スポーツセンターから70人、旅館「大江戸温泉物語ながやま」(片山津町)で輪島、穴水、能登の3市町から合わせて53人の計123人の広域避難者を受け入れた。