熱々鍋、心も温かく 高岡なべ祭り実行委、被災の伏木で炊き出し

鍋を味わう親子連れら=高岡市伏木コミュニティーセンター

 冬の風物詩「第38回日本海高岡なべ祭り」が13日、富山県高岡市中心部で始まった。実行委員会は同日、能登半島地震の被害を受けた伏木地区の市伏木コミュニティセンターで炊き出しを行い、住民が熱々の鍋を味わった。14日も実施する。

 被災地を応援しようと企画した。実行委が同市中心部以外で鍋を振る舞うのは初めてで、イベントで販売する「高岡ごっつお鍋」を各日約300食ずつ用意。初日は雪やみぞれが降る中、親子連れや高齢者が次々に訪れた。

 自宅が傾くなどした伏木古国府の太田美希さん(29)は「大変な状況だが、温かい鍋を食べられてありがたい」と笑顔。伏木国分の北本のりこさん(57)は「支援してくださる人たちの顔を忘れないために来た。こういう場を設けてくれたことに感謝したい」と話した。

 14日は午前11時から提供し、なくなり次第終了する。

開始直後には大勢の人が列をつくった
熱々の鍋を受け取る家族

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