3高校の運動部員ら「地域に恩返し」 氷見と高岡で復旧作業手伝う

ボランティア活動に励む高岡第一高校サッカー部員=氷見市芸術文化館

 能登半島地震で大きな被害を受けた富山県の氷見、高岡の両市で14日、三つの高校の生徒が災害ボランティアとして活動した。生徒は「いつも応援してくれる地域に恩返しをしたい」と語り、住民と力を合わせて復旧作業に取り組んだ。

 高岡第一高校サッカー部員27人は、液状化現象が深刻な氷見市芸術文化館で作業。ひび割れた路面からあふれ出た泥をスコップですくい、土のう袋に詰めた。

 氷見市柳田に住む主将の作田勇気さん(2年)は「地元のためにできることがあれば手伝っていきたい」と話す。小矢部市津沢の沼田連太朗さん(1年)は「氷見の被害がこんなにひどいとは」と驚き、黙々と汗を流した。臨時休館している同館は、15日から通常通り開館する予定。

 液状化現象による局地的な被害が目立つ高岡市横田町2丁目では、高岡商業高校野球部員38人が復旧作業に参加。住民約100人と共に側溝の泥をスコップでかき出した。主将の鞍本琥珀(こはく)さん(2年)は「学校の近くでも被害がある。地域に恩返ししたい」と日頃の感謝を込めて取り組んだ。

 高岡龍谷高校野球部員14人は、同市伏木地区で側溝の泥を取り除いた。同地区は住宅の傾きや道路の隆起が多発している。副主将の清水大輔さん(2年)は「悲惨な思いをした人の助けになりたい」と語った。

土のう袋を運び出す高岡第一高校サッカー部員
たまった泥をスコップで取り除く高岡第一高校サッカー部員
側溝の泥をスコップですくい取る高岡商業高校野球部員=高岡市横田町2丁目
かき出した泥を土のう袋に詰める高岡龍谷高校野球部員=高岡市伏木錦町

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