佐世保・松浦高1年生 地元企業の魅力を図鑑に 「読みやすく工夫 市内小中学生に配布」

完成した「MATSUURA仕事図鑑」を手に笑顔を見せるデザイン班のメンバーと宮田さん(後列左端)=松浦市、松浦高

 長崎県松浦市志佐町の県立松浦高(舟越裕校長、189人)の1年生62人が、地元に根付いたさまざまな仕事の魅力を紹介する「MATSUURA仕事図鑑」を作製した。市内計20カ所の事業所などの取材から記事執筆、レイアウトまでを手がけた力作。校内で閲覧できるほか、市内の小中学生全員に贈った。
 松浦高は2017年度から、まちの課題解決に取り組む「まつナビ」を市と共同で実施。22年度から文部科学省の「新時代に対応した高校改革推進事業」の指定校になっている。
 仕事図鑑は地域と生徒の結び付きを形にしようと、22年度に続き2冊目。生徒たちは昨年7月、3~4人一組で各取材先を訪問。インタビューや写真撮影に臨み、10月ごろまで記事執筆と校正を重ねた。並行して、表紙デザインや記事のレイアウトを考案する有志6人のチームも発足。同市志佐町でデザイン業などを営む宮田友香さん(40)が助言役として参加し、生徒たちのアイデアを誌面に反映させた。
 仕事図鑑(A5判、26ページ)は昨年12月下旬に完成。同校の制服に採用されているタータンチェック柄の「松浦タータン」を各ページの上下にあしらった。ページを示す数字も、地元グルメのアジフライのイラスト入りで表示。仕事内容や一口メモなど読みやすさにもこだわった。
 コンセプトは「小中学生に読んでもらい、仕事について考えてもらう」。デザインチームのひとり、阿部優亜さん(16)は「将来やりたいことを地元でも見つけられるんだと感じてもらえれば」と仕事図鑑に込めた思いを語った。
 同校に隣接する市立志佐中の年徳谷辰也校長は「詳しく調査し、松浦のことがよく分かる。地域を学ぶ総合学習や進路指導の教材として役立てたい」と話した。

小中学生向けに読みやすさを重視した「MATSUURA仕事図鑑」

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