黎智英氏、米高官に巨額の資金提供

外国勢力との共謀罪に問われた壱伝媒集団(ネクストメディア)の創業者である黎智英(ジミー・ライ)氏と『りんご日報』関連会社3社の公判は1月10日に9日目に入った。11日付香港各紙によると、検察は10日、事件に関連した財産調査報告書を読み上げ、以下の内容を明らかにした。黎氏は長年にわたりカナダ企業のLAISホテルとマーク・サイモン氏を通じて民主派政党と政治家に総額1億ドル以上を提供。、500万、100万、そして100万香港ドルの送金を含め、汎民主主義政党や政治家に1億香港ドル以上を分配してきた。公民党に約800万ドル、民主党に500万ドル、工党に100万ドル、社民連に100万ドルをそれぞれ送金し、立法会議員の区諾軒氏にも38万ドル近くを送金した。 黎氏はまた176万ドル以上をウォルフォウィッツ元米国防副長官に6回に分けて送金し、350万ドルを陳日君・枢機卿に送金した。 公判はさらなる審問のため16日に延期された。

検察官は法廷で財産調査報告書を処理した洪麗芬・警部の供述書を読み上げた。警察は令状を取って銀行取引明細や取引履歴などの情報を入手。黎氏の個人秘書マーク・サイモン氏の銀行口座は2013年から20年の7年間、黎氏の口座から1億1800万ドル以上の送金を86回にわたって受け取り、総額1億8400万ドルが口座に入金された。マーク・サイモン氏の納税記録によると、13年から20年までの「アップルニュース」からの収入は985万ドル以上、20年から22年までの「力高顧問」からの収入は合計172万6000ドル以上だった。

マーク・サイモン氏の口座取引記録によると、14年の公民党への2万2000元の送金、19年の香港市民支援愛国民主運動連合会(支連会)への35万ドルの送金など、9300万ドル以上が民主派政党や政治家に分配された。19年8月に30万ドルが陳梓華氏に送金され、19年に50万ドルが李宇軒(別名ヤマシタ・アスカ)氏に送金され、400万ドルは何謝偉韋法律事務所に送金された。

黎氏は長年にわたり内外の政治家や団体に資金を提供するとともに、マーク・サイモン氏を仲介者として疑わしい目的で地元の民主派に資金を分配している。黎氏は2つの地元銀行に個人口座を持っていることに加えて、マーク・サイモン氏らと香港で登録または運営されている企業(Best Combo Limited、Chadwick Co., Ltd.、Kung Ming Weaving Factoryなど)の9つの銀行口座を共同管理している。

黎氏の資金のほぼ60%は主に米国、台湾、カナダなど海外からのもので、16億ドル以上に上る。 黎氏の口座は、香港、台湾、シンガポール、米国、カナダなどから29億4500万ドルの資金を受け取っている。 黎氏はまた、株主ローンの形でネクストメディア株式会社に19年6月から20年7月まで5回に分けて5億ドルを貸し付けた。19年9月から20年10月にかけて、黎氏はLAISホテルを通じて民主派政党や政治家に2000万ドル以上を分配。その中には、公民党への約800万ドル、民主党への約500万ドルの送金も含まれる。黎氏はまた、ウォルフォウィッツ元米国防副長官に6回に分けて総額176万ドルを、陳日君・枢機卿に2回に分けて350万ドルを、アメリカン・エンタープライズ研究所に3回に分けて約11万6000ドルを送金。また「香港監察」に約20万ドルを寄付した。

© HKP