【シンガポール】23年12月の民間住宅販売数、記録的低水準[建設]

シンガポール都市再開発庁(URA)が発表した2023年12月の新築民間住宅の販売戸数は135戸だった。リーマンショック時の09年1月に108戸を記録して以来の低水準で、07年6月の統計開始後2番目に少ない販売数となった。

12月に成約数が最も多かったのは、中央部ゲイランにある「ザ・コンティニューム」で17戸。販売価格の中央値は1平方フィート(約0.0929平方メートル)当たり2,775Sドル(約30万2,300円)だった。これに中央部にあるパールズ・ヒル・シティー・パーク付近に隣接する「ザ・ランドマーク」が13戸で続いた。その他の物件の成約数は全て1桁台もしくはゼロだった。

公営のエグゼクティブ・コンドミニアム(EC)の販売戸数は17戸で、前月の16戸とほぼ同水準だった。

現地の不動産仲介大手オレンジティー&タイのクリスティーン・スン調査・分析部門本部長は、12月が休暇シーズンであることに加え、新規発売物件数が36件と少なかったことを民間住宅の販売戸数が低調だった理由に挙げた。

今後については、新築民間住宅の供給が増加するため、価格圧力は緩和されると指摘。今年の価格上昇率は前年比約2~4%で、販売戸数は6,500~7,500戸との見通しを示した。

© 株式会社NNA