被災の小中学生が新聞製作 珠洲、避難所生活支える

被災した小中学生が手作りした新聞=12日、石川県珠洲市

 能登半島地震で大きな被害が出た石川県珠洲市の避難所で、被災した小中学生が手作りした新聞が掲示されている。体調管理やトイレ使用の注意点など生活に役立つ情報を掲載し、長引く避難所生活をサポートする。避難者からは「子どもが書いた新聞を見ると、笑顔になれる」と好評だ。

 「正院ひなん所新聞」で、珠洲市立正院小に避難する小中学生約10人が1枚の模造紙を使って製作する。避難所は大人を中心に介護医療班や炊き出し班などの役割を分担して運営される中、子ども側から「支援をしたい」と提案した。

 記事のテーマは小中学生が大人の意見も取り入れながら「編集会議」を開いて決める。

 被災地で相次ぐインフルエンザなどの感染を防ぐため、「人との3密をなるべくさけましょう」「うがいをしましょう」と注意喚起。エコノミークラス症候群の防止対策として、ストレッチ方法をイラストで紹介した。お気に入りの炊き出しメニューを取材し、回答をまとめた記事もある。新聞は第1~8号が発行された。

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