大谷グラブに児童笑顔 被災地・富山県氷見市の小学校と義務教育学校10校に届く

大谷翔平選手から届いたグラブを手にする代表児童=氷見市比美乃江小学校

 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手が寄付したグラブが15日、富山県氷見市の小学校と義務教育学校計10校に届いた。同市は能登半島地震の被害が大きく、断水などの影響も続く中、子どもたちは「うれしい」「大切に使いたい」と喜んだ。

 地震で教室の天井の一部が落下し、体育館の入口のガラスの扉が割れた比美乃江小学校(同市北大町)はこの日、体育館で臨時集会を開き、グラブの到着を報告した。このサプライズに児童約360人は歓声を上げるなどして大喜び。中野聖子校長が「グラブと共にいろんなことに楽しんで挑戦していきましょう」と呼びかけ、大谷選手からの手紙も読み上げた。

 代表児童がグラブを受け取り、3、6年生6人が全校児童の前でキャッチボールを披露した。学童野球の比美乃江稲積JBOYSに所属する6年の奥山悠海(ゆう)君は「グラブははめ心地が良く、元気が出た。野球をやりたい人が増えてほしい」と笑顔で話した。

 グラブは三つで、各教室に回して児童が感触を確かめた後、児童会で使い方を話し合って決める。6年の向胡葉菜(こはな)さんは「地震は怖かったけど、心がこもったプレゼントで気持ちが少し楽になった」と話した。

グラブを受け取る児童
グラブをはめてキャッチボールを披露する児童
グラブをじっくり眺める児童たち
大谷選手から届いたグラブ

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