老朽化で建て替え検討の県立中部病院 沖縄・うるま市長「地震起きたら命守れない」 市内別場所への移転整備を要望

 老朽化や施設の狭さなどを理由に建て替えが検討されている県立中部病院(うるま市)について、同市の中村正人市長は15日、県庁記者クラブで会見し、現在の敷地内ではなく別の場所に移転整備することが望ましいとの考えを示した。

 中村市長は「南病棟は耐震基準を満たしておらず、能登半島地震のような災害が起きれば命を守れない」と指摘。現在地での建て替えは工事による騒音や粉じんなどが生じるとし「患者サービスの低下や医療環境の悪化につながる」と訴えた。移転候補地では「市内に2カ所ある。土地購入など協力したい」と述べた。

 関係機関や有識者らによる将来構想検討委員会で同院の建て替えを議論。県は早期建て替えを目指して現在地案を提示している。

(資料写真)沖縄県立中部病院=2020年7月6日、うるま市宮里
県立中部病院の建て替えについて「移転整備が望ましい」と話すうるま市の中村正人市長=15日、県庁記者クラブ

© 株式会社沖縄タイムス社