「おいしい味は忘れられない」惜しまれて50年の幕を閉じた老舗甘味処「はち乃木」が16年ぶりに復活 広島

広島市の繁華街で、16年前に閉店した老舗の甘味処が16日、新しい店舗で復活しました。

開店前から行列ができたのは、生まれ変わった「甘党はち乃木」です。

60代女性
「学生の頃から甘いものといえばはち乃木さんみたいな、おいしいものは忘れられないですよね」
50代男性
「甘いものも大好きです、再開を待たれたお客さんも多いんだろうなと、僕も期待します」

のれんは先代の店そのままに、ぴかぴかの店舗でオープンしました。店頭のショーケースには、自慢のあんみつやぜんざいが並びます。ほぼすべての商品に創業以来変わらぬ炊き方の自家製あんが使われています。

16日は、開店記念で先着100人に特製のたい焼きがふるまわれました。

近藤志保 記者
「創業以来愛されているあんこが、たっぷり詰まったたい焼きです。いただきます。甘すぎないんですが濃厚でおいしいです」

「甘党はち乃木」は、1958年に中央通り商店街に誕生し、広島を代表する甘味処として50年間、営業しました。先代の高齢化と体調不良を理由に閉店しましたが、孫に当たる奥村大祐さんが、16年の時を経て復活させました。

30代女性
「できたてもらったんですけど、まっちゃの味が思ったより濃くっておいしいです」

カクマル堂 奥村大祐 代表
「甘いものとかお茶を通じて、少しほっとできる時間を提供して、そこでつながりが生まれるっていうことを目指していきたいなとは思っています」

店舗が閉店した後は、広島市のデパートなどで一部商品を卸していましたが、新店舗ではできたての味を提供するため、工場が併設されています。

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