泉房穂氏、安倍派幹部の立件見送りに怒りの「検察仕事しろ」 納得できない「しっぽ切り」捜査継続を主張

兵庫県明石市の前市長で弁護士の泉房穂氏が16日、自身のX(旧ツイッター)を更新。自民党の派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件で、東京地検特捜部が安倍派幹部の7人を不起訴処分とする方向になっているという報道を受けて自身の見解を連続投稿し、検察に対して「捜査の続行」を訴えた。

政治資金パーティーの収入の一部が派閥側から議員側にキックバックされ、政治資金収支報告書に記載されず、裏金になっていた疑いについて、安倍派の「5人衆」と呼ばれる幹部や事務総長経験者ら合わせて7人の議員が政治資金規正法違反の疑いで刑事告発されていたが、いずれも「共謀の立証が困難」として不起訴処分となる可能性が濃厚だという。SNSでは納得できないとする〝国民感情〟の声があふれ、「#検察仕事しろ」がトレンドになった。

泉氏は「#検察仕事しろ」のハッシュタグを掲げ、「 何度でも言う。検察よ、捜査を続けるべきだ。〝一般の国民〟が相手の場合、途中で捜査を打ち切ったり、4000万円以上に限定したり、共謀の立証をあきらめたりはしないはずだ。〝権力者〟が相手だからといって特別扱いをすべきではない。何度でも言う。検察よ、捜査の続行を!」と訴えた。

泉氏はこの投稿に先立って「『共謀の立証が困難』というが、共謀の立証が簡単な事件などほとんどない。『客観的な資料が乏しい』というが、共謀共同正犯の場合、客観的資料があるほうが珍しい。最高裁も、情況証拠の積み重ねでの黙示の意思でも、共謀を認定してきている。今回だけ、どうして立証しないのか、不思議でならない…」「(安倍派幹部が)『会計責任者と共謀して不記載にした』と認定する証拠が集まっていないというが、そうであれば引き続き証拠を集める努力をすべきではないのか。〝トカゲのしっぽ切り〟と〝死人に口なし〟では、国民は納得できないと思う…」と捜査の継続を主張した。

泉氏の投稿に対し、フォロワーからは「事務方だけに責任を負わせて終わりなんて誰も納得しないですね」「一般人ならアウトで政治家ならOKの意味が分からない」「ここで打ち切ると検察は権力には立ち向かわない組織と認識されます」「海外の外圧が増えるようになれば変わるかな」「検察だけでダメなら 国税局に捜査協力してもらいましょう」「納税、しなくていいってことなんですかね」といった意見が相次いだ。

(よろず~ニュース編集部)

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