2025年に自国での女子欧州選手権(ユーロ)開催を控えるスイスが、女子サッカー界の名将を招へいした。
【動画】スイスサッカー協会がスンドハーゲ氏の就任をドキュメンタリー風に伝える
スイスサッカー協会(SFV)は16日、女子代表チームの監督にスウェーデン人のピア・スンドハーゲ氏(63)が就任することを発表。契約期間は2025年末までとなっている。
スンドハーゲ氏は選手時代にスウェーデン国内のタイトルを多数獲得。代表でも1984年に女子ユーロ制覇の経験を持つ。
指導者としても、2008年にアメリカ女子代表監督就任後、同年の北京オリンピックで金メダルを獲得。2011年ドイツ女子ワールドカップ(W杯)ではなでしこジャパンに次ぐ準優勝に終わったものの、翌年のロンドンオリンピックではリベンジを達成。アメリカに2大会連続の金メダルをもたらし、FIFA女子最優秀監督賞を受賞した。
ロンドン後にはスウェーデン女子代表監督を率い、2016年のリオ・デ・ジャネイロ・オリンピックで銀メダルを獲得。2019年7月にブラジル女子監督に就任。個人技に偏りがちだった"カナリーニャス"に組織的な戦術を植え付けたが、オーストラリア&ニュージーランド女子W杯では、残念ながらグループステージ敗退に終わり、2023年8月30日に退任となっていた。
世界屈指の手腕を誇るスンドハーゲ氏は、SFVを通じてコメント。開催国のチームを率いる喜びや、自信を語った。
「大きな可能性を秘めた才能豊かな選手たちが集うチームを引き継ぐことができ、光栄に思っています。今年は、自国開催の2025年欧州選手権で最高潮を目指すための、始まりの年です。私の目標は、チームのためにそこへ向けて最適な準備をすることです」
「ホームでのユーロは特別な体験です。2013年にはスウェーデンでその経験をしましたが、ピッチ内外において、私の人生の中でも最も楽しく重要な経験の1つでした」
「周囲の希望や期待もあって緊張感も高まりますが、そのようなプレッシャーの下でチームを指導できることは光栄ですし、そういった状況下でチームに関われるのは大好きですから」
なお、スイス女子代表の主要国際大会での最高成績は、W杯がベスト16、オリンピックの出場歴はなく、ユーロはグループステージ止まりとなっている。