親子が倒れていた現場で車部品の一部発見 “ひき逃げ”で2人死亡 「ちょっと怖いのでゴミ出しは少し遅く…」早朝の悲劇に募る不安=静岡・沼津市

1月15日、静岡県沼津市の県道で近所に住む親子がごみ当番の作業中に車にはねられ死亡したとみられる事件で、現場に車の部品の一部が落ちていたことが捜査関係者へのわかりました。

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<中西結香記者>
「親子が見つかったのと同じ時間帯です。あたりは真っ暗です。発見から2日が経った17日も警察は検問を行い、目撃情報を集めています」

15日午前5時45分ごろ、沼津市松長の県道で男性会社員(33)と母親(59)が重なるように倒れているのが見つかり、その後、2人の死亡が確認されました。

目撃情報などが乏しく、警察はひき逃げ事件の可能性が高いとみて、捜査をしていますが、新たな情報が明らかになりました。捜査関係者によりますと、現場に車の部品の一部が落ちていたことが分かり、関連を調べています。

17日朝も太陽が昇らないうちから、現場となったごみ置き場には住民の姿がありました。

<ごみを出しに来た人>
「きょうは、ビニールごみの日ですから。ごみを出しに来ました。(2人がはねられたのは)ごみのネットを張っている時じゃなかったんですかね?その途中だったのかなという感じがする」

死亡した2人は、ごみ当番として親子でごみ置き場のネットを設置するためなどに早朝から現場を訪れ、事件に巻き込まれたとみられています。

午前5時45分。沼津市のごみ当番の朝は早いといいます。

<沼津市民>
「ごみ出し当番は、うちの班ですと6時半までにネットを出す。(当番は)ペットボトルなどで、ネットがまくられないよう押さえる」

1975年から始まった「沼津方式」。全国に先駆けて沼津市が取り組んできた家庭ごみの分別方法を指します。住民が積極的に関わることで、沼津市はごみ分別のモデル地域とされてきました。

<ごみを出しに来た人>
Qいつもこの時間帯にごみを出す?
「もう少し暗いときですね。もう少し早めですけど、怖かったのでちょっと(遅めに来た)。歩道がないので、線より中側にいて、道路側に出ちゃうのでそれが少し怖いですね」

ごみ分別のモデル地域で早朝に起きた事件。現場にブレーキ痕などは確認されておらず、ひき逃げ事件だとすれば、速度が出た状態で、親子は、はねられたとみて、警察は目撃情報などの提供を呼びかけています。【沼津警察署】055(952)0110

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